逆ねじ式

…戯作というより戯言

日本国は70年も戦争をしていないという欺瞞

  1. 憲法9条があったから、平和だった、日本国は70年も戦争していない。
  • だが沖縄からはベトナム戦争、現在でも中東だろうとどこにでも出撃する米軍がいる。あまつさえ、島嶼防衛だなんだかんだと中国を想定した紛争予定地にされ始めている。
  1. 沖縄の基地は差別的な犠牲システム。沖縄の基地を引き受け、公正を目指すしかない。
  • そうして、その公正な日本国は、「戦争していない」と認識され、事実として米軍の殺戮を支え続ける。
  1. 国民大多数が日米安保を是認しており、それが廃絶される可能性が限りなく低い現状では、沖縄の差別的な基地負担をわれわれは日本国民として引き受けるべきだ。
  • そして憲法9条があるから、平和であり戦争していない日本国であり続ける。
  1. 君は何がいいたいんだ。
  • 何か大切な問題が不問に付されていないか、とても気になる。沖縄の民衆の米軍基地への抵抗や抗議は、「戦争」そのものを沖縄戦の経験を通して忌み嫌い拒絶する意思は、そのように呼応され回収されることで成就されるものなのか。
  1. 差別者としてわれわれは被差別者の声に真摯に応答しなければならない。
  • 被差別者の声も一様ではない。どれほどのマイノリティーの声と行動であったとしても、軍事とは違う世界を希求し続ける非武の思想がある。その闘争、営為への応答が、基地を引き取り公正を目指す道だとは私には思えない。
  1. 日本国のマジョリティーが、憲法9条の恩恵を享受しリスクやデメリットを沖縄に負わせているのは差別だ。
  • 差別解消が、軍事基地の廃絶ではなく、軍事基地の存在を大前提として「引き受ける」となるのは、差別の実態の根の深さと現実の惨さを、あまくかるく捉えていないか。沖縄の民の行動には問題解決能力がない、マジョリティである日本国民にしか解決できない問題だと措定されていないか。
  1. どうすればいいというのだ。
  • 憲法9条に向き合う。護憲の欺瞞を剥ぎ、憲法を理想などと呼ばず、われわれ「主権者」から国家への命令とする。
  1. 実態がそうではないから、差別を改めるために基地を引き受けることから始める。
  • 憲法9条があったから、平和だった、日本国は70年も戦争していない」という欺瞞は揺るがない。明日も続く。
  1. アベ政権は、違憲である安保法制で、その形すら変える。
  • 危機であるからこそ、根源的に思考し変革する必要があるのではないか。まずは自らの欺瞞に率直に向き合うべきだと思う。

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