逆ねじ式

…戯作というより戯言

あきらめない

昨日、みた夢のなか。なんだか議論している。
私の論はこうだ。

  1. 埋立承認を撤回しても取り消ししても、日本国政府は沖縄県を相手取って訴訟に持ち込む。大田県政の時の代理署名訴訟のように、もっと言ってしまえば砂川裁判のように、政府が通常の段階を飛び越して最高裁に持っていき速攻で沖縄県敗訴かもしれない。そのような事態のなかで、沖縄県知事に「万策尽きた、嘆くなよ臣下 命どぅ宝」と言わせて、泣きながら諦めるわけにはいかないだろう。
  • 司法が行政の都合でそんな酷いことするかな。
  1. 過去に学び、未来を類推すべし。はい却下。
  • 翁長県知事への不信でそう言っているのか。
  1. 信じるとか信じないの話ではない。
  • 知事は阻止すると言っている。支えるべきだ。
  1. 支えないと一言も言っていない(支えるとも言っていないけどね)。支えることが、イコール批判を自粛し黙ることだとは思っていない。
  • ほんとのところ、翁長知事がどう思っているのか疑っているんだろ。
  1. ここまでのコトの運び方、しゃべっている言葉の細部に、このままではまずいんじゃないのというのはある。だが、翁長さんには知事としての考え方、進め方があってやっていることだろうから、全否定も非難もする気はない。彼が阻止したいと思っていることまで忖度しないし、忖度することに意味を見出せない。
  • 安倍政権はほんとうに酷い。その酷い安倍政権に向かい合うのに、翁長県政への批判は利敵行為になるんじゃないか。
  1. そうやって批判が封じられることで、状況のなかで失われる利は大きい。とにかく議論するなら具体的にしてくれないと、現実は何一つ待ってくれないぞ。
  • 君はどうしたらいいと思ってるんだ。
  1. 司法に持ち込んで勝てる、辺野古新基地建設が阻止できるという確証はない。ちがうか。
  • 確証と言われればそうだ。
  1. 翁長県政が、できることは世論に訴えること、そうすることで日米両政府に翻意を促す状況をつくること。あとは県政の持てる権能を使い阻止すること。最終的には司法の場に持ち込まれることが想定できる。そのすべてをやってダメだったからと諦めるわけにはいかない。
  • そりゃ、そうだ。
  1. 日米両政府にdemocracyの原点から拒否を突きつけるにはどうしたらいい。
  • 圧倒的な票差で誕生させた県知事の行為は、democracyを体現する行為だろう。
  1. だが、日本政府は誰かが言っていたが、辺野古新基地建設だけが選挙の争点だったわけではないと逃げる、ごまかす。そうして、辺野古新基地建設だけが普天間問題の唯一の解決策だと繰り返す。
  • ほんとひどいもんだと思う。
  1. そう言わせない、争点による主権者の直接投票で決すべきではないか。それでもなお、日米両政府は沖縄に新基地建設するのか。
  • 県民投票か。でも、翁長県知事が誕生した選挙は実質的に県民投票と同じだったろう。
  1. そういうつもりで投票に臨んだ有権者が大勢いた(私だってそうだった)のは理解できるが、それは解釈の余地を有す。
  • どこまで、沖縄は声を上げ続けなければならないんだ。
  1. どこまでもだよ。諦めるわけにはいかない。
  • 翁長知事は頑張ってる。
  1. 私は頑張ってないなどと一言も言っていない。だが頑張っても、相手の非道さをみていると限界があるのはみえる。そのなかで、段階を踏んで「政治」を行っているんだろうが、我々は翁長さん頑張れと漫然とみているわけにはいかないだろう。
  • 埋立承認の撤回・取り消しの判断も、迫られている。
  1. その判断をすると公約して当選したんだから、当然翁長さんはするだろう。だが問題は、それによって阻止することにあるんだろう。阻止へ向かっていく、主権者の意思だろう問題は。

1997年に名護市有権者が求めた市民投票原案は否決され、条件付き賛成などの項目が入れられた市民投票が行われた。当時の沖縄県政は、革新大田県政だったが、普天間移設候補地について嘉手納や中城湾などの案にはすぐさま反対し、名護市キャンプシュワブ沖だけは一義的には市と国の問題であるとしていた。あの市民投票がなかったら、沖縄県ですら賛成して新基地建設は進んでいたかもしれない。大田県知事は、市民投票後に行われた市長選挙の投開票日の直前に、公式に反対を表明した。
翁長県政が、埋立承認を撤回もしくは取り消しして、訴訟沙汰になって代理署名訴訟のように事態が推移することも考えられるかもしれない。日米両政府のこの計画の息の根を止めるには、辺野古新基地建設の是非を問う、沖縄県民投票だけかもしれない。
県知事選挙や衆院選挙、様々なあらゆる機会を通じて「拒否」の意思を示しているのに、諦めの悪い日米両政府にはほんとうにうんざりするが、沖縄とて諦めるわけにはいかない。もうすでに、沖縄戦の歴史や、近代国民国家日本に併合されていった歴史の問題をも、私たちは今日の状況にみてしまっている。
悪いが、あ き ら め る 道 は ど こ に も な い。


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